NVivo Transcriptionを使ってみる -1

インタビューの文字起こしは時間と労力のかかる大変な作業です。少しでも便利に楽に、とお考えの方には、音声認識を使用した自動音声文字起こしサービス、NVivo Transcriptionも候補になるかもしれません。
NVivo Transcriptionについて2回に分けてご紹介します。

NVivo Transcriptionとは

音声認識を使用した自動音声文字起こしサービスです。音声・動画ファイルをアップロードし、文字起こし、テキストファイルはダウンロードできます。NVivoから一連の操作をシームレスに行うことができます。

  • 利用にはmyNVivoのアカウントが必要です。
  • NVivo内ですべての作業を完了できます
  • NVivoが使用できない環境でも、myNVivoにアクセスしNVivo Transcriptionを利用できますので、NVivoのライセンスをお持ちでない方もmyNVivoアカウントを作成すれば利用できます。
  • NVivo Transcriptionを利用できるファイル形式はこちらでご確認ください。
  • 利用できる言語はこちらでご確認ください。

サービス料金

NVivo Transcriptionは先に「XX時間分」の文字起こし料金を支払い、利用するごとにその時間が消費されていく仕組みです。XX Payや交通系ICカードなどと同じようなイメージですね。
料金は購入する時間の単位によって異なりますが、myNVivoからは1時間単位で購入できます(本日現在1時間あたり33USD、カード決済)。また、国内の販売店では10時間パック、300時間パックなどお得な料金での提供もあるようです。
無料のトライアルが利用できる場合もあるようですので、販売店や開発元のサイトなどで確認してみてください(筆者はまず15分間の無料トライアルを試してみました)。

NVivoから利用する場合の操作手順

事前準備1: NVivoアカウントをご確認ください。NVivoのライセンスをお使いの方はアカウントを既にお持ちです。NVivoの初期画面でもアカウントを使ったログインが必要です。

今回は、NVivo Transcriptionに料金をチャージした上で、NVivoから利用してみます。
チャージ(時間単位での購入)については、販売店の案内をご確認ください。米ドル建て、クレジットカード決済であればmyNVivo→Transcriptionからも購入できます。

開発元のページからmyNVivoにサイン・イン。新規アカウント作成(サイン・アップ)もこちらから
NVivo初期画面でアカウントにログイン

事前準備2: NVivoのプロジェクトに音声ファイルをインポートしておきます。ここでは音声ファイルを使用しますが、動画ファイルでも操作は同じです。

以上準備ができたら、NVivo Transcriptionを使用してみましょう。

NVivoにインポートした音声ファイル上で右クリック→[Transcription]。または、メニュー[モジュール]タブ[Transcription]。

音声ファイルを右クリック→[Transcription]
メニュー[モジュール]タブ→[Transcription

トランスクライブのウインドウが開きました。右上に利用できる残り時間が表示されています。まずは言語を選択します。

[トランスクライブ]をクリックすると文字起こしが開始されます。今回は8分弱の音声の書起こしで3分程度かかりました。

完了しました。[トランスクリプトの確認]をクリック、NVivo Transcriptionにサイン・インして文字起こし内容を確認します。

ここでテキストを確認し、修正など変更を加えることもできます。変更した場合は[Save]してください。または、NVivoに読み込んでから編集することもできます。

確認が済んだらNVivoに戻り[インポート]。

インポートが完了したらウインドウを閉じます。

これで音声とリンクしたテキストがインポートされました。ここからは通常のNVivoの操作で利用できます。

NVivo Macの場合

NVivo TranscriptionはNVivo Macでも利用できます。
上で紹介したNVivo Windowsと同様に、音声ファイルの上で右クリック→[Transcription]。または、メニュー[モジュール]タブ[Transcription]。

Transcriptionの画面で対象ファイルを指定します。

あとの操作は同じです。

次回はNVivoが使えない環境の場合やサービスを使用して気づいたことなどを掲載します。

参考 – NVivo Transcription Help

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