これからの教師研究―20の事例にみる教師研究方法論

これからの教師研究
―20の事例にみる教師研究方法論

秋田 喜代美、藤江 康彦 著・編
単行本336ページ
出版社: 東京図書
言語: 日本語
978-4489023620
発売日:2021/6/9

書籍内容

これまでになかった“教師研究”のため入門ガイド
教師とは誰か、その経験、思考、生き方、自己、文化を知ることは学校教育研究の基本であり、時代を超えて取り組まれうる研究領域です。本書はそのような“教師研究”のため入門ガイドとして、研究の動向や方法論など、基本的な概念や枠組みが理解できるようになっています。教師について問うためには具体的にどのような研究ができるかを、20の研究事例をもとに学ぶ、これまでになかった“教師研究”のための本です。

目次

第I部 理論編

1.「教師」について研究するために
2.教師研究の方法

第II部 研究事例編

第1章 教師の認知や情動をとらえる

1. 教師はいかに授業を認知しているか?
・教師のリフレクション研究のために

2. グループ学習中における教師の子どもへの支援
・授業観察とインタビューによる教師のモニタリングとサポートの検討

3. 教師の感情経験と専門性の発揮・発達
・グラウンデッド・セオリー・アプローチによる教師の経験世界への接近

4. 教師の授業研究へのモチベーション
・研究者の意図、そしてマルチメソッド・アプローチ

第2章 教師としての自己をとらえる

1. 教師の子どもに対する関わりを探究する
・修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチによる教師の語りの分析

2. 教師の自己内対話
・授業省察における教師の自己内対話

3. 教師の〈語り〉を読み解く
・「教師である」とはいかに語られるか、を語る

4. セクシュアル・マイノリティの教師の語り
・テーマ的ナラティヴ分析を用いて

第3章 教師の経験をとらえる

1. 新任小学校教師の経験過程
・インタビューと分析を重ねる中でみえてきたもの

2. 異動という経験
・異動が教師に与えるネガティブな影響

3. ライフヒストリーと語りのスタイル
・昭和20 年代に教壇に立った女性教師

4. 多職種協働のプロセスを記述する
・スクールカウンセラーと教師との協働事例から

第4章 教師の学習をとらえる

1. 教師の経験学習をモデル化する
・「経験から学習する状態」の視点による教師の学習過程の可視化

2. 教師の協同的学習過程をモデル化する
・校内授業研究の事後検討会の談話分析を用いて

3. 教師の経験と学習
・授業研究事後協議会の談話分析と教職経験の関連から

4. 子どもの生活づくりをカリキュラムの中核に据えた学校における教師の専門性
・戦後初期の教育実践への歴史的アプローチ

第5章 教師の文化や組織をとらえる

1. 教師間の相互行為分析
・実践のなかの規範を探る

2. 「教員間の協働」の計量分析
・学校をめぐる制度が教員の行動にもたらす影響に着目して

3. 教師の学習を支える学校組織
・リーダーシップと学習との関係に着目して

4. 教師コミュニティの比較教育学研究
・インドネシアの中学校教師の日常と葛藤をエスノグラフィック・アプローチで紐解く

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