クラシック・グラウンデッド・セオリー

クラシック・グラウンデッド・セオリー
アクションのための研究方法
志村 健一 著
単行本: 208ページ
新曜社
言語: 日本語
ISBN-10 : 4788518864
ISBN-13 : 9784788518865
発売日:2025/8/12
書籍内容
B.G.グレイザーが提唱したクラシック・グラウンデッド・セオリーは、データ収集と分析、コーディング、コードを用いた概念化など、質的データを扱う基盤となっている。その歴史、哲学、方法を解説し、応用としてのグラウンデッド・アクションについても概説。
* 対象領域の人たちと一緒に説明理論を作り上げる、ダイナミックなクラシック・グラウンデッド・セオリーの再発見
目次
はじめに──本書の目的
基本的な語句
1 グラウンデッド・セオリーの発見
1−1 マートンとラザースフェルド──スタンフォードからコロンビアへ
1−2 死にゆくことの共同研究──カリフォルニア大学サンフランシスコ校
1−3 グラウンデッド・セオリーの発見──データから理論を産み出す
2 グラウンデッド・セオリーの流派
2−1 クラシック・グラウンデッド・セオリー ──グレーザー版グラウンデッド・セオリー
2−2 ストラウス派グラウンデッド・セオリー ──クラシック・グラウンデッド・セオリーとの違い
2−3 修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ──M−GTA
3 グラウンデッド・セオリーの位置づけ
3−1 五つのアプローチ ─クレスウェルとポスによる位置づけ
3−2 質的研究法マッピング──経験を中心にした座標
3−3 仮説検証と仮説生成──研究・調査目的による位置づけ
4 クラシック・グラウンデッド・セオリーを始めよう
4−1 領域密着理論とフォーマル理論──クラシック・グラウンデッド・セオリーの生成する理論
4−2 遅延作動式効果──クラシック・グラウンデッド・セオリーの学習曲線
4−3 理論的感受性──クラシック・グラウンデッド・セオリーの準備
5 クラシック・グラウンデッド・セオリーのデータ収集
5−1 理論的サンプリング──必要となるデータ収集を決定する
5−2 すべてがデータである──データのタイプ
5−3 理論的サンプリングの実際──データの集め方
6 クラシック・グラウンデッド・セオリーのデータ分析
6−1 継続的比較分析 ─四つのステージ
6−2 オープンコーディング──最初のステージ
6−3 コンセプト−インディケーター・モデル──パターンを見つけて名付ける
7 理論的メモを書く
7−1 理論的メモ──その概要
7−2 アイディア、自由、蓄積、高い分類可能性──メモ書きの目的
7−3 メモ書きのルール──アイディアを逃がさないために
8 中核概念(コア・バリアブル=コア・カテゴリー
8−1 中核概念──すべてのカテゴリーをまとめて説明できる概念
8−2 選択的コーディング──中核概念を洗練する
8−3 理論的飽和と評価──継続的比較分析を終結させる
9 理論的コーディング
9−1 理論的コーディング──コンセプトやカテゴリーの関係を分析する
9−2 コーディング・ファミリー ──理論的コーディングをサポートする
9−3 イン・ビボ・コード──概念的な意味を持つ当該領域での日常的な言葉
10 クラシック・グラウンデッド・セオリーの執筆と評価
10−1 理論的ソーティング──何を理論的に分類するか
10−2 理論的ライティング──論文を執筆する
10−3 グラウンデッド・セオリーの評価──四つの評価基準
11 グラウンデッド・アクション
11−1 グラウンデッド・アクションの成立過程──シモンズの実践
11−2 グラウンデッド・アクションのプロセスと構成要素──グラウンデッド・セオリーの研究結果を活用する
11−3 グラウンデッド・アクションの実際──問題解決の方法としてのグラウンデッド・セオリー
12 クラシック・グラウンデッド・セオリーの実際
12−1 スタンバイ・リーダーシップ──筆者の事例
12−2 社会福祉学におけるクラシック・グラウンデッド・セオリー
12−3 音楽療法におけるクラシック・グラウンデッド・セオリー
12−4 経営学におけるクラシック・グラウンデッド・セオリー
おわりに
文献
索引
装幀=加藤光太郎