質的研究のデザイン

質的研究のデザイン

ウヴェ・フリック(著/文)鈴木 聡志(翻訳)

A5版 196頁
出版社: 新曜社
言語: 日本語
ISBN 978-4-7885-1474-4
発売日: 2016/4/19

書籍内容

◆質的研究を行うとき、最初に参照するガイドブック!
 心理学、教育、看護学、社会学など、人間を対象とする学問分野では、質的研究がブームと言えるまでになってきました。しかし量的な研究に比較して質的研究は、一見自由に研究できるように思われがちですが、理論に基づいてしっかりとした研究デザインを立てなければ、意図する成果をあげられません。著者フリックは、日本でも知られる経験豊かな質的研究の第一人者です。実例をあげながら、どうリサーチクエスチョンを発展させるか、対象者の選択についてどう考えたらよいのか、質的研究にはどんな障害があり、どう克服したらよいか、倫理的な配慮をどのようにするかなど、質の高い質的研究をデザインするための勘所を、周到かつわかりやすく解説しています。

目次

質的研究のデザイン 目次
編者から(ウヴェ・フリック)
「SAGE 質的研究キット」の紹介
質的研究とは何か
質的研究をどのように行うか
「SAGE 質的研究キット」が扱う範囲

本書について(ウヴェ・フリック)

1 章 質的研究とは何か?
質的研究を定義する
質的研究の増殖
基本原理としての適合性
学問としての質的研究、応用という文脈における質的研究
道徳的言説としての質的研究
質と量─二者択一か、同じコインの両面か、組み合わせか
研究視角
質的研究の理論と認識論
質的研究─ 手法と態度
本書および「SAGE 質的研究キット」の構成

2 章 アイデアからリサーチクエスチョンへ
研究のための関心とアイデア─ 実例
ある研究視角をとる
質的研究で理論を使う
リサーチクエスチョンを発展させ
まとめ

3 章 サンプリングと選択とアクセス
質的研究におけるサンプリングの論理
サンプリングのための示唆
人びとのサンプリング
サイトと出来事を選ぶ
集団を構成する
コーパスを作る
事例内、資料内のサンプリング
アクセスを明確化することと必要な承諾

4 章 質的研究のデザイン
質的研究における研究デザイン
デザインに影響するものとデザインの構成要素
研究デザインの構成要素
質的研究の基本的デザインを使う
質的研究のデザインの実例
良い質的研究のデザインを特徴づけるものは何か?

5 章 資源と障害
はじめに
資 源
障 害
まとめ

6 章 質的研究の質
はじめに
質の良い質的研究をデザインする
質の良い質的研究を実行する
質的研究を報告する
まとめ

7 章 質的研究の倫理
準 備
リサーチクエスチョン
アクセスとサンプリング
データ収集
データ分析
執筆、一般化とフィードバック

8 章 言語データ
はじめに
インタビュー
フォーカスグループ

9 章 エスノグラフィー・データとビジュアル・データ
はじめに
エスノグラフィーと観察
ビジュアルな手法

10 章 質的データを分析する
はじめに
コード化とカテゴリー化
会話、ディスコース、ドキュメントの分析

11 章 質的研究をデザインする─ いくつかの結論
手法と基本デザイン
質的手法におけるデザインの問題
デザインの問題を明瞭にする─ 研究計画書を書く

訳者あとがき
用語解説
文 献
人名索引
事項索引

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